2016年5月12日、肺炎からの多臓器不全によりお亡くなりになられた蜷川幸雄氏。
日本の演劇界に多大なる貢献をされたことは、周知の事実で、「世界のニナガワ」として、海外公演も積極的に行って来られました。
生涯をかけて数多くの作品を手掛けられましたが、育てた演出家や俳優(役者)の数も半端ないです!
俳優では何と言っても藤原竜也(ふじわらたつや)にフォーカスが当たっていると思います。
今回は、藤原竜也と蜷川幸雄の出会いや関係性について、また代表作を通して彼の実力について考察いたします。
藤原竜也(ふじわらたつや)の経歴
■プロフィール生年月日:1982年5月15日
出身地:埼玉県秩父市
血液型:A型
身長:178cm
蜷川氏と同じ埼玉県出身なんですね!
特技はサッカーで、埼玉県中学校大会ベスト4まで勝ち上がったことがあるそうです。
スポーツが得意かと思いきや、水が苦手であり、水泳も苦手な金槌とのこと。
以前、荒川で水難事故に遭ったことがトラウマに残ったようです。
また高所恐怖症であるそうです。
尊敬する俳優については皆無だそうですが、幼少時から長渕剛の大ファンで「ていうか、同志」と宣言している程です。
同士って・・・お二人とも素晴らしい活躍をされているのですが、路線が違うような・・・(笑)
熱い魂を持って仕事に挑んでいるということなのでしょうか!?
蜷川幸雄との出会いと関係は?
1997年、たまたま遊びに来ていた池袋の街角で、ホリプロ入社3年目の女性社員に『身毒丸』主役オーディションのチラシを渡され多そうです。
第1次書類選考の段階で落とされていたが、チラシを渡した女性社員が何度も合格書類に紛れ込ませ、選考に残りました。
この女性こそがのちのマネージャーとなる人物なんです。
最終審査で蜷川幸雄の面接と演技テストを受け、そのダメ出しの反応のよさと、何の色にも染まっていない演技が注目され、応募総数5537名の中から見事グランプリに選ばれました。
蜷川幸雄の厳しい演技指導
採用後の稽古では、蜷川氏の指導の厳しさに何度も泣いたことがあり、「辞めたい」と思ったことが何度もあったようです。
厳しい指導で有名な蜷川幸雄ですが、罵声だけでなく、灰皿や瓶が飛んでくることも多々あります。
藤原竜也のプロ魂
『身毒丸』ロンドン公演千秋楽前日に持病の腰痛が悪化するという災難に見舞われます。
昼公演に続き、夜公演もそのまま代役で行う予定でしたが、蜷川氏に「どうしても舞台に立ちたい」と懇願し、代役を舞台袖に待機させたまま藤原が舞台に立った。
動くことすら出来なかった藤原竜也は、それまでの公演を上回る鬼気迫る演技を見せ「あの千秋楽は一生忘れられない、それくらい凄かった」と、蜷川幸雄を唸らせました。
この時、若干15歳だった藤原竜也です。
そこからは映画に舞台にと活躍していくようになります。
「ハムレット」で舞台俳優の実力が問われる!
その後、2003年には、蜷川氏のシェイクスピア四大悲劇の1つ「ハムレット」に主演。
蜷川シェイクスピアと言われ、「世界のニナガワ」と呼ばれ、有名にしたシェイクスピア作品は、舞台でもあまりにも有名すぎます。
特にハムレットは、キャストを7人起用しており、特に思い入れの作品であると考えられます。
その一人の藤原竜也のハムレットは、彼の舞台俳優としての真骨頂とも捉えられる素晴らしいものがあります。
その後、映画やドラマでも多大なる活躍をしている藤原竜也ですが、彼はやはり舞台俳優なのだと実力を見せ付けられた作品です。
昨年、再び蜷川氏とタッグを組み、再演されました。
蜷川さんとの集大成だと思っている。あらゆることに決着をつける時が来たのかもしれない
と舞台俳優としての覚悟を決めたのかもしれませんね。
蜷川幸雄氏に対する思い
最期に会えて良かったです。僕を産んでくれたのは蜷川さんです。沢山の演劇人生をありがとうございました。真面目に突き進んでいきます。
蜷川氏がなくなる前日、病院にお見舞いに行ったそうです。
何かを悟ったのでしょうか、偶然?前日に会うということは、天のみぞ知るかもしれません。
稽古はかなり過酷でしたね。人格否定されるところから入りました。でも、発声や感情の表現の仕方など初歩的なことも教わり、今振り返ると良い稽古をつけてもらいましたね
勉強させていただくためにやっていますね。蜷川さんは深いところで俳優を見てくれるし、ダメ出しもしてくれます。蜷川さんの舞台に出ると、自己確認ができるんです。稽古の時からレベルが高くて、俳優としてだけではなく人間としても成長させてもらえます
厳しい指導の中にも、愛を感じられますね。だからこそ、蜷川氏を慕う俳優陣が多いんだろうなと思います。
まとめ
蜷川幸雄曰く、「集中力があって、真面目で努力家。
ストイックで、役の事しか考えられない」とのこと。
ここまで言わしめた藤原竜也は、蜷川氏から見ても真の役者なのかもしれません。
この記事を書かせていただいている本日は、藤原竜也のお誕生日です。
おめでとうございます!
まだ34歳。
俳優としてもこれから脂が乗ってきて、さらに実力を磨いて日本を代表する役者さんになられることをお祈りいたします。
きっと蜷川氏も空の上から彼を見守っていることだと思います。
蜷川幸雄が厳しい演技指導で育てた俳優(役者)は誰?藤原竜也や西島隆弘(AAA)などが弟子?